台風16号に伴う大雨で、藤沢市にも広い範囲で避難準備情報が出されました。
藤沢市防災ラジオ、結構な大音量で鳴り始めます。
今年は、自然災害が多く心配です。
さて、今日は、募集依頼について思うことです。
媒介契約と共同仲介について
知っている方も多いと思いますが、大家さんが、不動産の媒介(仲介)を不動産会社に依頼する場合に、「専属専任媒介」「専任媒介」「一般媒介」という3種類の方法があります。
「専属専任媒介」は、1社の不動産会社にのみ仲介を依頼し、大家さんであっても、自分で入居者を見つけて契約することは出来ません。
「専任媒介」は、1社の不動産会社にのみ仲介を依頼しますが、大家さんが自分で入居者を見つけて契約することは出来ます。
「一般媒介」は、複数の不動産会社に仲介を依頼することができ、大家さんが自分で入居者を見つけて契約することもできます。
(ほかにも決まりがありますがここでは割愛します。)
「専任専属媒介」「専任媒介」は、1社が元付を独占します。
「元付」というのは、大家さんから入居者探しの依頼を受けた不動産会社のことです。
一方で、入居者さんからお部屋探しを依頼された不動産会社は「客付」と言います。
元付不動産会社は出来るだけお客を増やすために、客付不動産会社に、募集情報を流します。(レインズやATBB、スーモ、ホームズなどの不動産会社間のデータベースです。)
その情報を元に客付不動産会社が入居者を紹介します。
元付と客付の複数の不動産会社が関わることを共同仲介と言います。
専任不動産会社の行動
不動産賃貸の取引では、法律により、不動産会社が受け取れる仲介手数料は、賃料の1か月分+消費税が上限と決まっています。
共同仲介の場合、客付不動産会社が、入居者から1か月分の仲介手数料を受け取り、元付不動産会社は、大家さんから広告費を受け取るのが一般的です。
元付不動産会社が、客付も行えれば、収入が2倍になります。
そのために、多くの不動産会社は「専任」を取ろうとします。
「専任」を取れば、客付できなくても、少なくとも広告費分の収入があります。
「専任もらえれば、イチオシで頑張りますよ。」ということで、大家さんも1社にのみ依頼するケースが多いと思います。
収入が2倍になるので、もちろんその会社は頑張ります。
ですが、今は、供給過多で買い手市場ですので、差別化できている物件以外は、ほかの「専任物件」がたくさんあるので、イチオシしてもらえないことも出てきます。
また、いわゆる「囲い込み」をする会社もあります。
結果として、「専任」を与えたものの、その会社だけが募集しているので、機会損失が発生します。
特に大手の仲介会社同士では、お互いに積極的に紹介し合うことはまずないので、なかなか共同仲介が成立しません。
実は、多くの不動産会社は、「専任」でなくても、「一般」でも、大家さんから直接依頼いただければ、同じように頑張ります。
一般媒介のおすすめ
複数の不動産会社に「一般」で依頼をすれば、多くの不動産会社が扱ってくれます。
今はインターネットを使っての募集が中心ですので、情報を独占することは出来ません。
「専任」でないと決めてもらえない、というのは昔の話です。
大家さんが自ら、多くの不動産会社に仲介を依頼すれば、その分紹介してもらえるチャンスは間違いなく増えます。
実際、私の知っている大家さんで100社!くらいに、自分で募集依頼をされている方もいらっしゃいます。
お部屋の説明もしてくれますし、インターネットに掲載するための写真も提供してくれます。
やはり、そういう物件は早く決まります。
そこまでできなくても、大手数社と、地元でインターネットを活用している会社数社に、「一般媒介」で依頼するのが私のおすすめです。
また、最近では、大家さんが自分で募集を出来るサイトも出来ています。
→ ウチコミさんのサイト
ただ、マメでないと、難しいかも知れません。
まぁ、なんでも簡単な商売はないということだとは思います。
ちなみに、「専任」の物件というのは、その会社はオイシイのと同時に、プレッシャーのかかる物件でもあります。
お客様として行った場合には、その会社の「おすすめ物件」として、押し付けられることもあると思います。
入居者としては営業マンの言葉を鵜呑みにするのではなく、なぜ「おすすめ」するのか、良く確認することも大切だと思います。
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(※本記事はあくまで私個人の考えです。)