不動産を購入する際、多くの方が住宅ローンを利用されることと思います。
住宅ローンにはさまざまな種類があります。
①住宅ローンの種類
大きく分けると以下のような種類があります。
・民間住宅ローン（銀行、信用金庫、信用組合、JA、住宅ローン専門会社など）
・公的住宅ローン（財形住宅融資、自治体融資）
・フラット35
・その他（社内融資など）
かつては住宅金融公庫（現在の住宅金融支援機構）のローンや年金住宅融資などの公的住宅ローンが主流でしたが、これらの制度は廃止され、現在は民間住宅ローンが主流となっています。
また、フラット35は民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している住宅ローンで、最長35年の全期間固定金利が特徴です。
自治体融資は都道府県や市町村が申込窓口となるローンですが、現在の藤沢市では適用されていません。
②住宅ローンの借入基準
民間住宅ローンの借入基準は金融機関によって異なりますが、一般的に以下のような条件が多いようです。
・年齢
20歳～65歳くらいまで
完済時75歳～80歳くらいまで
・勤務形態
正社員
契約社員や派遣社員など雇用形態が不安定だと難しい場合があります
・勤続年数
2年～3年以上
転職してすぐだと難しい場合があります
独立自営の場合も同様です
・返済負担率
額面年収の30%から35%以内くらい
年収600万円の場合、年間返済額は180万円から210万円程度
ただしあくまで上限額です。実際には生活設計に無理のない範囲にしましょう
この金額には、車のローンやクレジットカードのリボ払いなどの返済も含まれますので、住宅購入を検討する段階で、完済しておくことをお勧めします
・個人信用情報
過去に延滞などの履歴がないこと
（いわゆるブラックリストに載っていないこと）
クレジットカードや携帯電話の支払い忘れなどで引っかかってしまうこともあります
③事前審査
住宅ローンには、「事前審査」と「本審査」の2回の審査があります。
（一部金融機関では「事前審査」を「仮審査」と呼ぶ場合もあります。）
実際に住宅ローンを組むためには、「本審査」を通過する必要がありますが、売買契約を締結してから「本審査」に通らなかった場合、売主、買主、仲介会社のすべてに損害が発生します。
このリスクを軽減するために、事前に「事前審査」を行い、その後で売買契約を締結する慣行になっています。
事前審査の申し込みは金融機関の窓口だけでなく、インターネットでも可能です。
また、仲介会社でも提携している金融機関の申し込みができます。
身分証明書（運転免許証、健康保険証）や所得証明（源泉徴収票など）を添付する必要があります。
事前審査には通常3～4日かかることが多いようです。
④本審査
「事前審査」を通過し、売買契約を締結したら、「本審査」の申し込みに進みます。
「団体信用生命保険（通称「団信」）」もこの時に同時に申し込みます。
本審査では、「事前審査」よりも詳細な審査が行われます。
申込者本人の健康状態や過去の信用情報、購入物件の担保評価などが審査され、審査に通らない場合もあります。
本審査には通常1～2週間程度かかることが多いようです。
通常、売買契約には住宅ローン特約（住宅ローンが承認されなかった場合に違約金なしで契約を解除できる特約）がつきますが、その特約には期限が設定されています。
本審査では、金融機関から追加の資料提出が求められることもあり、時間がかかることもあるため、売買契約を締結したらできるだけ早く本審査の申し込みを行いましょう。
本審査の申し込みには、売買契約書、重要事項説明書、建築図面、確認済証、検査済証など、多くの書類が必要です。
仲介会社に依頼すれば、書類の提出などのサポートを受けることができます。
⑤住宅ローンの利用先の決定
本審査に合格した金融機関の中から、実際に利用する金融機関を決定します。
本審査に通らない場合もあるため、本命の金融機関だけでなく、複数の金融機関に申し込むことをおすすめします。
利用しない金融機関には、断りを入れても費用などは発生しません。
⑥金銭消費貸借契約
住宅ローンを利用する金融機関が決まったら、その金融機関と金銭消費貸借契約（通称「金消」）を結びます。
この際、以下の書類が必要になります。
・住民票（家族全員のもの）
・実印
・印鑑証明書（取得後3か月以内）
・本人確認書類（運転免許証、パスポートなど）
・銀行印
・印紙代（借入額による）
金銭消費貸借契約は通常、金融機関で手続きが行われますが、最近ではインターネットでの電子契約で行われる場合も増えています。
電子契約の場合、金融機関に出向く必要がなく、印紙代も不要です。
物件選び、住宅ローン、各種手続きもサポートさせていただきます。
